BEYONDSが過去最高傑作をついに発表!

update : 2012.01.27 (Fri)

beyonds_a.jpgBEYONDS

heiseimuku_beyonds_j_.jpg3/21Release 『ヘイセイムク』

新生BEYONDS、 POPGROUP recordingsに移籍し、ドラムに元fOULの大地も復活。老若男女、過去へも未来へも向けて発せられる伸びやかに響く歌声と強烈なグルーヴを帯びたニューアルバム「ヘイセイムク」完成!

約4年ぶりとなる本作は、既に数曲が昨年11月のKAIKOO POPWAVE FESTIVALなどのイベントで披露され、発売前に各所で話題を呼び絶賛と共にオーディエンスに迎え入れられている。
間違い無く2012年、多くの人々の心に響く作品といえる今作は、今を生抜くBEYONDSの興奮必至の最新音源。


 ここ日本においてメロコアを確立したバンドと言うと、今のキッズは誰もがHi-STANDARDを思い浮かべるのだろう。確かにそれは間違い じゃない。だが、この国のメロディック・ハードコアの夜明けを築いたのは他でもない、このBEYONDSだった。
 結成間もない1991年にSnuffの初来日公演のサポートに大抜擢、1993年にデビューアルバム『UNLUCKY』+ミニアルバム『The World,Changed Into Sunday Afternoon』をリリース&USツアーにも繰り出すも、メロコア・ブームが本格化し始める目前の1994年にあっさり活動休止。つまり、わずか3年 あまりという活動期間。けれど、その短い活動の中で刻みつけたものが、その後2000年のAIRJAMで頂点を迎えるまでのメロディック・シーン、ひいては現在のパンクシーンの礎になっているのは明白だ。もの凄く乱暴に言えば、日本のハードコア・シーンに「メロディ」をもたらしたのが、このBEYONDSやNUKEY PIKESといったバンドだった。当時のUSハードコアといち早くシンクロし「ネオハードコア」と呼ばれた彼らは、ハードコアのアナーキーで衝動的な音塊 にシンガロング可能な感情的なメロディを乗せることで、キッズに対して広くハードコア/パンクへの扉を開いたのだ。大袈裟な話じゃなく、90年代 中期~00年くらいまでのパンクバンドのほとんどはBEYONDSの影響を受けているし、それこそハイスタだって、BEYONDSがいなければそ の歴史はまた少し違ったものになっていたはずだ(ちなみにPIZZA OF DEATH公式サイトの「横山健の別に危なくないコラム」のバックナンバー、 vol.51で当時のことが読めます。興味あれば是非)。

 2006年の再結成~アルバム『Weekend』(2007)リリースは多くのファン――特にバンド連中――を興奮させたが、あれから4年強、 遂に再びニューアルバムがリリースされる。現在のBEYONDSは再結成時とはまた少し変わり、タニグチケン(Vo&G)と工藤哲也 (B/ex.HUSKING BEE)はそのまま、ギターが岡崎善郎から中川暁生へ、そしてドラムがアヒトイナザワから初期メンバーの大地大介へ回帰した。『Weekend』の時点 で、再結成後のBEYONDSがめざすところが「かつてのBEYONDSの再構築」ではない、ということは明らかだったが、今回のアルバムではさ らにそのアティチュードが明確になっている。プレイヤーの個性が香ってきた前作よりもバンドとして混ざり合った印象のある本作で強く感じるのは、過去への憧憬でも未来への過剰な期待でもなく、ただ真っ直ぐに、かつ自由に「今」を泳ぎ捉えようとする、澱みなき新鮮なパッションだ。リズムは実に軽快に地を蹴り、ギターは空に向かって伸びをするように衝動を解放させ、曲によってはキーボードやサックス、フルートがフリーキーに舞い上が る。全体に、ちょっと驚くほど抜けがいい。閉塞感はこれっぽっちもなく、時にアグレッシヴに猛りながらも一貫して異常に心地よく身体を駆け出させ るサウンドに乗って、今も昔も変わらず心のど真ん中に響くタニグチのメロディが、その翼を存分に羽ばたかせながら確実に刺しにくる。
 パンクは机上の音楽ではない。常にこの社会や日常と行動を共にし、ストリートにある生の息吹を体内に取り込んで、そこに対して自分達の感性でア クションしていくのがパンクだ。故に、時代が変われば、ストリートが変われば、パンクの形も変わる。逆に言えば、真ん中にあるモノさえ変わらなけ れば、自由にどこまでも行けるのがパンクなのだ。今のBEYONDSはそれを見事に体現している。その姿は最高にリアルで、そして最高にカッコい い。 

                      有泉智子/MUSICA

『ヘイセイムク』発売に寄せて

そもそもBEYONDSという名前は私の旧友が「向こう岸にいる人間たち」という意味合いを込めて命名してくれたものだ。とても気に入っている。 挿絵には詩人のフランソワ・ビヨンの墓碑銘を拝借し興奮したものだ。
闇から浅白く朝が明ける時のように、今いよいよもって、やっとBEYONDSの楽曲が仕上がったのだ。過渡期かも知れないがこれが今までで最高のBEYONDSなのだ。
                   タニグチ  平成24年鏡開き

2012年3月21日 Release
NEW ALBUM "ヘイセイムク"

収録曲
1. ジャグジー
2. volcanoes
3. Oak
4. a white menace
5. a day leaf of..
6. Kattoo
7. ヘイセイムク
8. ベニコンゴウ
9. 懺悔、開眼、明日
10. 航路
11. at the chime


品番:POP131
発売日:3/21
金額:¥2,500(税込)

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